前編の続きです
■さよなら白馬大池
土曜日はテントが8〜9張くらいありました。風もなく、暑いです。ビニール袋に集めておいた雪が溶けて、水ができていました。雷鳥&登頂を祝って、コーヒータイムを楽しみました。今回、お互いに自作の行動食を持ってきていました。私はビーフ&鳥胸ジャーキー!好評でした。
昨夜と違って、風もほとんどなく、ぐっすり眠れました。翌朝、7時にテン場を発ちました。
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夕陽 |
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月明かりで青い風景 |
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ランタンの明かりはやはり良い
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さよなら白馬大池 |
■さよなら雷鳥、また会おう
帰りも白馬乗鞍へ登ります。なんだか既に気温が高くて雪がシャバシャバしています。暑くなりそうです。カヤクグリとイワヒバリの鳴き声が元気に聞こえます。
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テカテカしてます |
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ギラギラ太陽 |
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岩の上にカヤクグリ
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きっと、雷鳥も朝ごはんを食べに出てきているに違いないと思いました。ハイマツがたくさん露出している頂上付近にきたら、さっそく現れました。今回はメスでした。近くに他の雷鳥いないかな、と見回すと、もう一羽メスがいました。
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全然警戒していないメス |
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こんなに近く |
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脚がモフモフ |
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もう1羽いました |
帰るだけなので、時間はたっぷりあります。雷鳥に夢中になりました。ひとしきり雷鳥と戯れた後、どこか落ち着いて休憩しようと、初日に休んだ大きな岩のところへ行きました。すると、ここにも雷鳥がいるではないですか!!3羽いました。1羽は初日にあったオスのようです。後の2羽はつがいのようです。オスの肉冠が大変立派で、グエェェ、グエェェ、と囀っています。初日の若い雄はメスから離れていきました。立派なオスは足環をしていました。たまに尻尾を広げるようにしています。求愛のディスプレイでしょうか。若いオスには申し訳ないですが、私が雷鳥だったら、やはりこちらの立派なオスの方がいいですね。
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麓を眺める雷鳥 |
■暑さにやられる
雷鳥との別れを惜しみつつ、乗鞍岳の斜面を降りました。雪はベシャベシャで直射日光+照り返しで非常に暑い。アイゼンに雪団子がついてしまい慎重にゆっくりおりました。相方はアイゼンはかず降りて行ったので早く下に行って、寝っ転がって待っていました。後ろから来た登山者はシリセードで爽快に降っていました。私もやろうかなあと迷いましたが、一張羅のオーバーパンツを痛めたくないので、やめました。それにスピード出るのは怖い。降ってすぐワカンに履き替えました。上半身もTシャツのみになりました。オーバーパンツの下に履いた通称「ラクダ」も脱ぎたかったのですが、面倒でそのままにしてしまいました。ラクダとはラクダいろのグンゼのあったか下着「ホットマジック極み」のことです。
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雷鳥のいた岩丘
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斜面を降りている私(手前は別の登山者) |
天狗原から降っていくと、続々とスキーヤーが登ってきました。びっくりするくらいの数でした。下のゲレンデで滑っている人より人数多いんじゃないかと思いました。
帰りも、節約してロープウェーには乗らず林道を歩きました。暑くて大変でした。林道に入ってからザックが2倍くらい重くなったように感じました。「何か持とうか?」という申し出もありましたが、意地を張って断りました。林道を歩いている間、何食べたいか話しました。ハンバーガー、ポテト、ピザみたいなのがいいと思いました。コーラも飲みたい。コーラフロートが良い。
それで、白馬のペンション村にあるピザ屋に行きました。ちょっと高級なとこでしたが、味は最高でした。カプチーノも飲んで贅沢しました。
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本日のピザ |
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サルシッチャきのこ半熟卵 |
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カプチーノ。雷鳥を自分で描いてみた! |
■雪崩遭難、気象遭難
白い雷鳥プロジェクトを通して、いろいろ学ぶことができました。
最初に心配だったのは、寒さです。雪山でのテント泊経験があまりなかったので、マイナス20度以下で生活するということがどのくらい大変なのかわからなかったので、過度に心配していました。登山靴、ヤッケ、グローブ、インナー、寝マットやカイロの使用など、寒さ対策を熱心にやりました。
そして、天気。気象について勉強してみたけど、難しかったです。自分で天気図や気象情報を調べるのも大切ですが、エキスパートが予想する山テンが信頼性高く便利だな〜という結論に達しました。全般的に、山行時の天気がよくてラッキーだったと思います。
それから、白馬に入る時は、雪崩が心配でした。雪崩ネットワークの白馬の雪崩情報が、入山日前日に終了してガッカリしました。雪崩遭難の本を読んだり、昔の事故を調べたりして、白馬の辺りは危なそうだと思っていたのですが、ヤマスキーヤーがジャンジャン滑っていてびっくりしました。これだけ人がたくさん入っていると危機感が薄れてしまいそうです。
一番勉強になったなと思うのは、今回の強風体験でした。予報では12、3mでしたが部分的には風速30mくらいに感じました。風が吹き荒れて稜線の行動ができなくなってしまったらおしまいです。風を避けられる場所に避難もできない、ツエルトを広げることも、ダウンジャケットを着込むこともできないでしょう。匍匐前進した小蓮華岳付近で、テントで泊まった方がいたようですが、もし寝ている間、天気が急変して暴風にさらされたら、と思うと恐ろしいです。風の吹く方向や、風を避けられる地形についてもよく考えておいた方がいいと強く思いました。
夏、また白馬岳を通る予定なので、いろいろ準備をして頑張りたいと思います。
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