久々の海外遠征 カナダ 1ヶ月 その1 バンフとカナナスキス

コロナ以降初めての海外に行ってきました。

カナディアンロッキー系統あれこれです。(バンフ国立公園、ボウ・バレー、カナナスキス、バガブー、Assiniboine)

計画では、次の3つが主に登たいルートでした
1.カナナスキスのMt.IndefatigableにあるJOYという600mに及ぶ長いデイエードルのルート
2.バガブーのBeckey・Chouinardルート 北米50ルートの1つ
3.カナディアンロッキーのマッターホルンことMt.AssiniboineのNorthRidge
他、バガブーでいろいろ登りたいと思っていました。

最後に海外に行ったのは2019年のハイシエラなので約4年ぶりの海外遠征です。
今は自由の身なので、これまでになく長い1ヶ月弱で行ってきました。本当は3ヶ月くらいにしたかったけど、レンタカー代などの滞在費が結構かかるとわかり、1ヶ月で我慢しました・・・。

航空券の決済やETA申請時にクレジットカードのセキュリティーチェックに引っかかってカードがロックされてしまったり、安いレンタカーが全然見つからなくて呆然としたり、事前の手続きに少し手間取りましたがなんとか準備して無事出国できました。

期間は7/13〜8/10、29日間です。


■1日目 7/13(木)
成田出発〜カルガリー空港〜Stoney Park Campground

まだ梅雨も明けてないのに、日本は猛暑で、重たいザックを背負って最寄り駅まで歩いたら汗だくになりました。駅まで5分もないのに・・・

成田空港に余裕を持って到着、今回はカルガリー直航便をこの年5月から始めたWestJet航空で行きます。事前の座席指定は有料なので、お任せにしたら、連れとは離れ離れの席でした。
検査場は、それほど混雑していなくてスムーズに通過。

出発まで以前ハイシエラの時にも使った有料ラウンジで過ごしました。なんと搭乗ゲートのすぐ近くでした。






何かの手続きの関係で、出発は1時間ほど遅れました。
映画を見たり、2048というゲームにハマったりして、ほとんど眠れず、あっという間にカルガリーについてしまいました。

飛行機を降りたらすぐになぜか行列!
先も見えず、どうなっているのか分からず20分くらい待ちました。

入国手続きの端末があるエリアに入るところでストップかかっていました。
順番が来て、端末にパスポートをスキャンさせて、顔写真を撮影して、質問にいくつか答えて、すぐ終了でした。入国手続きって、こんなに簡単だったでしょうか・・・

それからレンタカーのカウンターに行きました。
今回は一番安かったAlamoにしました。全く混んでいなかったし、日本人のスタッフがいてよかったです。
来た車を見てびっくり、かなり汚いです!中はきれいでしたが、外が泥だらけでした。
*あとで分かりますが、びっくりするほど車汚れます。

久しぶりの左ハンドルにおっかなびっくりです(私はまだ助手席です!)
目をつけていたアウトドアショップにガス缶が売っていなくて、引き返したりしました。(お店のお兄さんがアトモスフェア カナダで売ってるよ、と親切に教えてくれたのです)
飛行機でほとんど寝ていないせいか、疲れていました。


今日から2泊するのはヤムヌスカ山の近くにあるStoney Park Campgroundです。
公園の外にあるのでKananaskis consevation passも国立公園の入園料もかからないのです。
それに、予約が取りやすかったのです。以前来た時もそうですが、国立公園や州立公園のキャンプ場はかなり前から予約でいっぱいなのです。コロナ禍を経て、より人が増えているようでした。Kananaskis passも前はなかったです。




ネット上での評判通り、キャンプ場の管理の人たちは親切でいい感じでした。
牧場の一部をキャンプ場として整備したようで、馬や牧羊犬?がいました。
なんと、ジリスもいました。人馴れしていなくて近づけませんでしたがリチャードソンジリスのようでした。



ガスっていて山々は見えませんでしたが、カナダの夏は山火事でいつもガスガスなイメージなので、特に期待もしていませんでした。



22時を過ぎてもまだまだ明るくてなかなか寝つけませんでした。飛行機で足がむくんでいたのが解消されつつあるのか、無性にトイレに行きたくなって夜中に起きてしまいました。



キャンプ場のシャワーの看板が可愛かったです



■2日目 7/14(金)
バンフ・サンシャインロックでクライミング 後 カスケードポンドでバーベキュー




翌朝、ガスのせいで真っ赤な日の出が見れました。
当初の計画ではJOYを登りに行くつもりでしたが、移動で疲れていたのと、夕方からキャンモア周辺の日本人クライマーたちのバーベキューにお呼ばれしていたこともあって、この日はバンフ公園内でクラッギングすることにしました。

とりあえず、場所を知っているトンネルマウンテンに行きました。
壁がビッショビショでした・・・
そういえば、夜けっこう雨が降っていたことを思い出しました。なぜか、カナダの岩場は絶対に濡れていない、と思い込んでいたのでした。


さすがに乾きそうにないので、違うところに行くことにしました。
持っていたバンフのトポを頼りに、近場で、アプローチが近くて、乾きの良さそうなところを探しました。
サンシャインロック、が良さそうです。トンネルマウンテンから近いし、何より岩場の名前が、日当たりが良く乾いていそうで良いです。

岩場の場所をよく確認せず、サンシャインスキー場のゴンドラのある奥まで行ってしまいました。国道を降りてすぐのところにあるのが気軽な岩場で、ゴンドラ周辺は大きな壁にマルチがあるようです。
ゴンドラに乗る観光客やハイカーがたくさんいました。建物内のトイレを借りて、引き返しました。


サンシャインロックは比較的小さい壁だと思いますが、人気の岩場のようで、クライマーがたくさんいました。簡単なのを4本くらい登りました。Sが10cくらいのをやりたいと言って、出だしが妙にツルツルした被ったやつに取り付いたら見事に出だしでつるりと滑り、Sの頭(ヘルメットで覆われてない耳の近く)と私のスネがゴッツんこしてしまいました。お互いコブになって痛かったです。

このせいで意気消沈、気分を変えて、同じ駐車場から行ける少し離れた岩場に行こうとしたら、トポに書いてある橋がなくて、(おそらく洪水か何かで川の流れが大きく変わったと思われる)再びやる気を失って、少しだけハイキングをしてから昼寝してしまいました。二人とも時差ボケなのかものすごい眠気に襲われました。



少し眠ったら元気になりました。バンフの街に移動して飲み物を買ってバーベキューをするCascadePondへ向かいました。バーベキューするのに定番のばっしょっぽく、他にもたくさんのグループで賑わっていました。

この集まりには今キャンモアに住んでいるAに誘われました。
私たちの他にも、日本から遠征で来たH大OBの二人組もいました。到着は私たちと同じ日だったようです。

ハンバーガーを焼いたり、ブドウを食べたり、スイカ割りをしました。アックスで。


グルグル回って、ヨロヨロとスイカに向かう・・・


一発で、見事にパカーンと割れました!
クライマーは三半規管が強いのでしょうか(私は弱いですが)


そして、割れて飛び散ったスイカをすかさず持っていくジリス・・・


みんなで仲良くスイカを食べるジリス・・・
お腹壊さないといいですが。


しかし、コロンビアジリスがたくさんいてびっくりしました。写真の穴は全部ジリスの穴です。「残念バガブー」の時は、全く見かけなくて、バンフにはあまりいないと思っていたのに・・・



いつまでも明るい夜でした。22時過ぎても明るいです。
このバーベキューに参加して、バガブーのこととか、Assiniboineのこととか、カナダのおいしいものとか、いろいろ聞けてよかったです。


■3日目 7/15(土)
アッパーカナナスキス湖からMt.IndefatigableのJOYへ

次の日はAとSと私の3人でカナナスキスエリアにあるJOYを登りに行きました。
Aもまだ登ったことがないとのことでした。

名前の通り、ひたすらJOYなルートらしいです。600m、長くて楽しそうです。

ワクワクして駐車場へ!
ずいぶん車がいました。ハイカーでしょうか。この日は土曜日で、しかもカナナスキスフリーデー。通常はカナナスキスパスという、エリア内に車を駐車するために事前の登録申請(1日$15)が必要なのですが、この日は無料の日です。



立派なハイキング道を進んで、Screeの斜面にでたらJOYが見えます。

熊が多くて一般のハイカー道は閉鎖されてしまったというMt.Indefatigable。
Aは熊よけスプレー持っていました。こちらでは熊鈴ではなく、熊よけスプレーが一般的です。公園のビジターセンターで貸し出しもしています。
私は、日本でもやっているように熊よけの奇声を発しながら歩きました。(熊除けに声を出すのも推奨されています)



Screeの斜面を登って取り付きまで行きます。
蚊がいました。壁は少し濡れているようでした。

ジャンケンして勝った順に3ピッチずつ連続で登ることにしました。
3人でマルチ、かなり久しぶりです。8年ぶりくらい?!

A、S、私の順番。
5.6くらいのはずですが、ちょっと登りにくそう。


ダブルロープ久しぶりです。



緩い傾斜のレイバックみたいな姿勢が続いて腰が痛くなりそうです。
サクサク3ピッチ終わって、Sにリード交代。


濡れていて、ヌルヌルした恐ろしい場所がありました。
途中、壁を駆けあがるリスが現れて和みました。クラックの中に消えてしまいました。

だんだん青空になってきました。



そして私の番。
みんな60mギリギリまで伸ばせばいいのに、と思っていたけれど、いざ自分がやってみると弾切れ&ロープ重過ぎで全然ダメでした。私の1ピッチ目、35mくらいしか行かなかったです。
次のピッチはもっと流れを良くせねばと頑張ったけど、やはり40mくらいで切ることに。
しかも、ロープがぐちゃぐちゃ絡まってしまって大変なことになりました。フォローの2人が登るのが早いので、ビレイも大変なんです・・・

次こそは、と頑張ったら60mいっぱい伸ばせました!



後から登ってくる2人を見下ろしてパチリ。気持ちがいいです。JOYという名前の通りです。

60mいっぱい伸ばせば10ピッチで終わるのですが、私たちは40~50mくらいで切っていたので、まだまだ先がありそうです。とりあえずもう1ピッチは私が続けて登りました。また60m いっぱい伸ばせて満足!

次、Sに交代して、全部で12ピッチで終わりました。

ここでお終いです。

リッジに上がったら、トラバースして下降路へ。


雲行きが少し怪しくなってきました。パラっときそうです。


Ⅲ級くらいの岩登りをして、熊がいそうな庭園風の場所に出ました。
そしたら雨が降ってきました。


下降するガリーを探して、足早に移動します。


ザーっと、にわか雨になりました。レインウェアを着ました。
いったん止んで、またザーっと来ました。

少し迷って、3つ目のガリーと思われるところに到着。ここからScreeの斜面を降り始めました。



ScreeSkiができるという噂の、私が恐れていた斜面です。
動く斜面が苦手なので、私だけストックを持ってきていました。



私もScree苦手です、と言いつつ、シャーと降りていくA。


へっぴり腰の私。


時間かかりましたが、無事降りられました。
後半は傾斜も緩くなり、慣れてきたのもあって楽しく下降できました。

斜面を降りた頃にはすっかり晴れて、ガスガスだった空気もきれいになっているようでした。
ハイキングコースに合流してからは、たくさんのハイカーに会いました。釣りをする人も多いようでした。

駐車場近くまで来ました。山々がよく見えて綺麗です。



駐車場でギアの整理をしていると、公園のパトロールをしている職員さんに声をかけられました。20分程前に熊が目撃されていたそうで、私達も熊を見ていないか訊いてきたのでした。熊よけの奇声は効果あり、かも知れません。



帰り道は、ガスが晴れて非常に綺麗な山々を眺めながら帰りました。行きは真っ白だったので、違いにびっくりです!
途中にマウンテンゴートの群れも見れました。(後で調べたら、道路の塩を舐めてるらしいです。白いモフモフのマウンテンゴートとは違う種類?モフモフのシロイワヤギさんには会えませんでした)



疲れたのと、眠いのと、明後日の天気が悪いのとを考えて、
翌日はバガブーに入らずに、コロンビア川沿いのキャンプ場へ移動してゆっくり過ごすことに決めました。

Stoneyのキャンプ場も、すっかり景色が変わりました。
青い空、青い川!



バーベキューの時の残りのカナダ ドライです。
この後も何度も買って飲みましたが、オリジナルの緑色の小さい缶はなかなか売ってませんでした。




■4日目 7/16(日)
バンフ国立公園を抜けて、コロンビア川沿いのQuinnCreekキャンプ場へ



すっかり青空が広がったキャンモアで食料を買出ししました。


バンフの公園内を通るハイウェイ1号を抜けてGoldenへ向かいます。

以前のカナダ遠征でもよく通った道なので見知っている景色ですが、何度見てもキャッスルマウンテンはおお〜となります。




眠くて、M&Msを随時頬張りながら運転しました。

Goldenの街でガソリン補給しました。バガブーの駐車地までは人家のない道が続くので、念のため満タンにしておきたいです。が、ガソリン満タンの選択肢がなく「???」となりました。ある程度の額をクレカで支払っておいて、返金される仕組みのようです。

*別のスタンドでは”満タンまで”の選択肢がありました。




そこから30分ほど南下して、QuinnCreekキャンプ場に到着しました。


屋根付きのサイトです。


ここは、カナダに来てからネット上で見つけたキャンプ場です。街からはちょっと離れているけれど、ネットで予約できるキャンプ場の中ではバガブーに一番近いし、週末でも予約が取りやすい。当日予約はできないけれど前日23:59まではOKっぽいです。しかもGoldenや他の州立キャンプ場より安い。WiFi、シャワー、洗濯機もあって、ロケーションもなかなよかったです。

アカハラそっくりな鳥がたくさんいました。巣箱もあって、鳥がたくさんいました。
Creek沿いだから蚊もたくさんいました・・・


その2へ続きます

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