千頭星山

昨秋にアキレス腱を断裂してしまい、今年になって少しずつハイキングなど再開しました。

やっと、ライトな冬のテント泊装備を背負って歩けるくらいになったかな?と思い、今回の千頭星山登頂を企画しました。



術式や各個人の状態で、リハビリ経緯は大きく変わりますが、私の場合は次のような感じです。

受傷後の経緯
10月末手術
術後3週〜 松葉杖なし
術後8週〜 装具なし歩行

10週目 日帰りハイキング開始
11週目 雪山ハイキング
12週目 トップロープクライミング
13週目 ジョギング(1分走って1分歩くところから)
14週目 リードクライミング(インドア)
15週目 荷物背負ってハイキング←今回

本当は、10週目でジョギング開始に持っていきたかったのですが、そこまで筋力回復できませんでした。

最初は帰省ついでに、ごく簡単なところから歩きました。

温泉宿に泊まって裏山をハイキングしたり

岩場に行く友人の車に同乗して、私だけハイキングしたり

筋トレしたり

おむすびにこだわってみたり、

リハビリの日々も、なかなか楽しいものです。
そして、しばらくぶりのテント泊はとても楽しみです。

山梨百名山で、山中で2泊ゆっくりできて、人があんまり来ないとこはどこだろう…と考えて、思いついたのが、千頭星山でした。
以前、甘利山に登った際、林道沿いにキャンプ地があることを知っていました。そこまでの林道ですが冬はゲートが閉まっているので、わざわざキャンプしに行く人も稀だろうと思いました。

こないだの大雪で、千頭星山付近もまだたくさん雪があるだろうと期待していました。

ただ、春のように暖かくなったり、雨が降ったりとおかしい気候なのが心配でした。怪我と関係なく、自律神経失調症気味で体調が思わしくなかったのでもう一週遅くしてもいいかな?と思いましたが、この先天気がずっと愚図つきそうだったし、山に行ったほうが調子よくなるかもしれないとおもって、強行しました。


2/17(土)〜2/19(月)の3日間です。
今回は登山者はいないだろうと思っていました。ゲートからでも、甘利山まで1200mくらい標高差があります。ひょっとしたら、日帰りの人は1人くらいいるかもしれません。

韮崎駅からのんびり歩きました。
甘利沢沿いに、幸福の小径があります。前から歩いてみたいと思っていた公園です。男前なジョウビタキがいました。
小径が終わると、いい感じのところにローソンがあります。幸福の小径の水道は冬期断水だったので、ローソンで美味しい水を購入しました。
家からも持ってきてますが、追加しました。
テン場付近に、水をつくれるほどの(良質な?)雪があるかわからなかったのです。

ローソン駐車場から八ヶ岳がよく見えました。

天気はよいですが、怪しい雲がでています。せっかくなので明日の登頂まで天気持ってほしいです。

アンテナに鳥みたいなのがいたのを見かけたのですが、モノなのか鳥なのかわからず。帰りに確かめようと思っていたのに結局、忘れてしまいました。

林道ゲートまできたら、なんと、ゲート内に車が1台停まっていました。中にあるから工事関係者でしょうか?

ゲート脇に、白山城のムク台趾、の公園がありました。
ここで一旦休憩。韮崎の街が一望できます。

そして、延々と林道歩きです。林道に入ると雪がアチラコチラにありましたが、スニーカーで問題なさそうです。しばらくいくと、やはり砂防工事をやっていました。

が、ワダチは先に続いています。まだ上でも工事しているのでしょうか…

途中、栗平で休憩をいれつつ、ワダチの跡を歩いて昼過ぎに椹池に到着しました。駅から4時間くらいでした。

なんと、椹池のほとりの小屋に人が来ていました。小屋を管理している方々でした。

半分凍っている池の上にも張れるよ、と言われましたが、土の地面に張りました。なるべく水平なところを探した結果、木の間になりました。

いつもこの時期は全面凍結でスケートしたりできるそうです。今年は気温が上がって溶けてしまったそう。

久しぶりに大きいザックを背負って疲れたので、少し昼寝してから、池の周りを散策しました。アカゲラがたくさんいました。元気なら甘利山まで往復しようかと思っていましが、怪我した足に負荷が大きかったようで、かなり浮腫んでしまったのでやめておきました。

散策からもどってきたら、小屋に招待されて、いろいろごちそうになってしまいました。

実は下の集落を歩いていた私を見かけていて、その時から気になっていたそうです。ワカンにマットを取り付けてその上にザックカバーをつけていて、かなり大きいザックにみえるので目立つのは自覚しています…

テントで独り読もうと思っていた「世界怪談集」はお預けになりましたが、リアル怪談話が聞けたのでよかったです。


翌朝、4時半に出発しました。
テントそのままでいいので大変楽です。
しかも、気温高く、全く寒くありません。
でも、たぶんこの先雪がたくさんあると信じて冬靴でスタートです。

夜中、パラパラふっていたようですが、出発時はバッチリ星空がきれいでした。
歩いているうち、だんだんと空が白んできて、林道からみえた夜景が素敵でした。甲府盆地の夜景はどこから見てもいつも素敵です。

甘利山で日の出を…と思っていたのですが、林道歩きのペース上がらず、間に合わなさそうです。(ワダチが途中でなくなったせいです!)

でも、林道からでも、こんなにいい景色が見れました。

甘利山登山口の大駐車場です。

ここでワカン装着しました。

明るくなってきたからか、鳥のさえずりが賑やかでした。ホオジロやコガラなど。もう春山のようです。

グリーンロッジ脇から頂上めざします。この登山道は思った通りに雪たくさんありました。

登り途中で日の出です。木々の梢が透かし絵みたいで、これはこれで綺麗。

村上山(温泉宿の裏山)のときは、新雪にワカンがとても歩きやすかったのに、このときは雪が重たいからか、足首への負担がおおきく、ちょっと心配でした。


陽当りいい山頂付近になると、雪はぐっとすくなくなりました。

甘利山の頂上です。


昨晩の弱雨のせいで木々の木末に氷がついていて、朝日に照らされパラパラふってくるのが綺麗でした。

一面雲で、富士山しか見えません!

さて、甘利山の先、奥甘利山方面を見てみると、全く雪がなさそうです。

ワカンを外しました。足首が楽になりました。

多少雪はありましたが、ここはスニーカーでもよさそうです。が、テントにスニーカー置いてきたので、ずっと冬靴で泥歩きでした。


奥甘利山山頂です。 雲が、だんだんせり上がってきた気がします。


青木鉱泉との分岐を過ぎると、動物の足跡が楽しい平和な雪道でした。鹿の群れを何度も見ました。

右をみれば鳳凰三山、

左をみれば富士山(ガスの中に隠れてしまった!)

登山道は埋もれてどこかわからないので、獣の足跡についていきました。

雲海が雪原に見えてきました。富士山は雲にのまれました。

千頭星山、到着。最後の上り斜面がちょっとキツかったです。このあと、大ナジカ峠に向かって10分くらい降りたところに絶景ポイントかあると聞いて向かってみたのですが、10分歩いてもまだかかりそうだったので諦めました。足も痛いし、思った以上に時間かかってるし…と、いろいろ言い訳を考えてる時点で、そこまで行きたくないのだよな、と思いました。

甘利山から千頭星山まで休憩含めて3時間でした。

帰り道、稜線は雲の中に入ってしまったようで、あたりは真っ白になりました。

13時、甘利山に戻ってきました。
足は、けっこう辛い感じです。昔々、まだ10代で全然体力なかった頃、無理して歩いた山の帰り道、長い林道歩きで、足裏全体が痛くて辛かった感覚に近いです。痛いのは踵だけですが…リハビリの先生曰く、「筋力の弱さからくる痛み」なんだそうです。


値上がりしてから遠のいていた、無印の不揃いバウム、今回一番のたのしみに奮発して持ってきていました。これで、エナジーチャージです!
半分だけたべて、大切にとっておきました。

実は昨日いろいろごちそうになったせいか、朝はお腹があまり空いていなくて、軽くしか食べていなかったのです。なのに、歩き始めて1時間もたたずハラヘリになってしまい、もっと食べておけばよかった…と後悔していました。

残りの下山の道すがら、キーマカレーと牛丼両方食べようと、そればかり考えていました。

15時半、テン場に戻りました。テント撤収して、下山しても、終電に間に合う時間でしたが、足にかなり無理させてしまったので、予定通り泊まって帰ろうと思いました。明日、早いうちに雨になりそうなので、100%の足なら下ってしまったと思います。

真夜中、何かの動物がガサガサやってきました。鹿でしょうか?もっと近づいてきたら明かりを付けようと警戒しましたが、どこかに行ってしまいました。あと、昨晩は聞こえなかったフクロウとカルガモの声もしました。

朝、雨の音で目覚めました。4時くらいでした。通勤通学時間帯を外して帰りたかったのと、もう降ってきたなら仕方ないやと諦めて二度寝しました。

結局、撤収して出発したのは6時半でした。
ミソサザイが元気に囀って素敵な朝でした。雨は止んでいました。


のんびり支度して、ぼちぼち歩き始めました。

この朝も気温は高く、5℃くらいありました。林道の雪はかなり解けてしまったようでした。


ガスっぽい林道でしたが、エナガやコガラの群れに癒やされました。

ゲートに降りてきた時には、小雨が降っていました。足もまた痛みだして、公園の東屋でしばらく休みました。実は、昨日の帰路、甘利山で半分だけ食べたバウムがまだ残っていたのです!それを食べてまた元気になりました。

遠く工場の煙が狼煙のようでした。
昔々の武田氏のころ、こんな感じに狼煙があがっていたのでしょうか。
本格的に降り出す前に駅に着きたいと、途中コンビニにも立ち寄らず駅まで急ぎましたが、雨はすっかりやんでしまい、濡ネズミにならずに済んだのでした。

駅近くのワッフルサンドのお店が気になっていたのですが、オシャレ過ぎて入れませんでした。
韮崎の駅前は、こじんまりしていますが素敵なお店が色々あるので、また機会があったらいろいろ立ち寄りたいです。

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